ブームが去ったモノを調査した件

ブーム』。それはある物が一時的に栄えたり、急に熱狂的な人気の対象となること。ブームのど真ん中。人々はそれにある時は群がり、ある時は行列を作る。しかし、ブームというのは必ずいつか終わりを逢える。そこで今回はブームが去ったモノ達の今を調査。

エリマキトカゲ

最初は『エリマキトカゲ』。エリマキトカゲはインドネシアやオーストラリア北部に生息し、襟の部分を広げて2本足走行するトカゲ。1984年にテレビ番組がきっかけで話題となり、動物園やデパートのイベントで一般公開されるやいなや、連日多くの人が押し寄せる大盛況になった。しかし、襟を広げるのは威嚇する時や興奮した時なので、その勇姿を実際に見るのは不可能に近く、がっくり肩を落として帰る親子連れや、イベントのスタッフにくってかかる人々もいた。

ちなみに当時のペットショップでは当時の人気犬「マルチーズ」並の販売価格10~20万円で取引されていた。今でも一部のペットショップでエリマキトカゲは購入可能であるが、現在は2万円台で取引され、ブーム期の凡そ4分の1である。エリマキトカゲが威嚇をして、襟を広げる事はそうそうない為、ブーム当時のがっかり感は今も味わう事が出来る。

エレクトーン

続いては『エレクトーン』。エレクトーンはYAMAHAが製造販売する電子オルガンの商品名。1959年に発売されて以来、累計販売総数は約480万台にのぼる。1980年前後のブーム期には音楽教室の普及に伴い、年間20万台を売り上げ、ピアノの売り上げ台数を超えた事もある。エレクトーンの専門家によると未来的な夢を持たせるような楽器であった事と手足を使うので脳の活性化が促され、親が習わせたかったというのがブームの背景にあったのではないかという。更に鍵盤がピアノよりも軽い為、子供でも弾きやすかったのが人気の理由だったとされている。

しかし、現在の売り上げは全盛期のわずか10分の1。ピアノの専門家はエレクトーンの鍵盤の軽さがエレクトーンのブームが去った要因の一つと語っている。エレクトーンは軽く押しただけで音が出るので、その後にピアノを弾こうと思うと凄く重い感覚になってしまう。だからこそ、習わせるならピアノという考えに親御さんがなっていったのではないかと分析、。一方でエレクトーンの専門家に言わせれば、エレクトーンの鍵盤の軽さ云々よりも習い事が多様化した事がエレクトーン衰退の原因であると分析した。

原稿用紙

誰しもが皆昔、作文などでお世話になった原稿用紙凡そ100年の歴史を持つ原稿用紙も今や絶滅寸前である。出版社に今の状況を聞いてみると今はほとんどパソコンで原稿を書くので、原稿用紙はほとんど見る事がないという。また新聞業界でも、特別な事でもない限り、基本的にはパソコンで書いているので、原稿用紙は使用していないという。

ちなみに、番組を放送している日本テレビでも番組制作用の原稿用紙があるが、年別製造数を見てみると、2009年に5冊作成された以外は、過去6年に渡り作成された記録はなく、現在は製造中止状態。このまま原稿用紙は廃れてしまうのだろうか。

しかし、異論を唱える作家もいる。それは、大薮賞作家の柴田哲孝である。柴田哲孝は現在も原稿用紙に手書きで書く事にこだわっている作家の1人である。柴田哲孝によると、小説的な文体を書くには絶対的に手書きの方が良いという。手書きで書くと、絡み付くような文体になり、創作活動にリズムが出てくるのだという。柴田哲孝のような熱い作家がいる限りは原稿用紙が無くなる事はないだろう。

100円おみくじ器

昔、喫茶店のテーブルなどに置かれていた球体の100円おみくじ器。自分の星座の穴に100円玉を入れて、レバーを引くと、おみくじがポトッと落ちてくる装置である。1970年代後半に全国で喫茶店やレストランで数十万台が普及。多い時には1台で月に8万円以上を売り上げるお店がある程のブームとなった。ちなみに当時の8万円は今の価値に置き換えると24万円となり、凄い荒稼ぎをしてくれるマシーンだったのである。

現在ではめっきり見なくなった装置だが、作っている工場はまだ存在していた。それは、岩手県・滝沢市にある北多摩製作所。現在組み立て作業に関わっているのはこの製作所の従業員ただ1人。営業担当に話を聞くと、1ヶ月に100~200個位を作っているという。この装置に入っているおみくじも工場で作っていて、おみくじを巻いているのは全て手作業。ちなみに、装置からおみくじが無くなった場合、集金した際に製作所のスタッフが全部補充しているのだという。

ここで1つのある事実が判明。おみくじ器の売り上げは全て喫茶店やレストランのモノになるワケではない。実はこのおみくじ器はリースとして、この製作所が全国の喫茶店やレストランに貸し出しているもので、現存する100円おみくじ器の全てをこの工場がリースしているのである。おみくじ器からは、お店の人が勝手にお金を取り出せない仕組になっていて、集金した時にお店は売り上げの一部を受け取るというシステムなのである。今現在、このおみくじ器のリース契約軒数は約200店舗であり、リース総数は1500台を超えている。そして肝心のおみくじは、誰が占っているのかといえば、これは企業秘密だという。

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